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2025-10-28

住みたい住まいの話 第3回「メンテナンス費用を考えたインテリア」

RSK山陽放送ラジオ、「あもーれ!マッタリーノ 住みたい住まいの話」
第3回目は「メンテナンス費用を考えたインテリア」

世の中では物価高が続いています。住宅業界も資材や人件費の高騰で建築費が上がっています。
家を建てる時の費用だけでなく、将来的なメンテナンスの費用も含めた住まいづくりを考えていく必要があります。メンテナンスが少なくてすむ住まいは日々のストレスを減らすだけでなく、長い目でみて時間とコストを抑えることができます。

メンテナンス費用を抑えるためにインテリアで何ができるのでしょうか。
私は長い目でみたときにこのようなご提案をします。

・味になっていく素材を選ぶ
 無垢のフローリングやドア、板張りの外壁、自然素材の内装材など最初の費用は多少高くても
 使えば使うほど味が出てくるもの、経年変化の美しいものを選ぶ方が長い目でみると
 コストダウンになります。
 複合フローリングやビニールクロスは最初はきれいかもしれません。
 しかし、年月が経つと味ではなく汚れていく一方です。
 無垢のフローリングは傷も味となっていき、普段のお手入れも掃除機をかけ、時々水拭きする程度です。
 猫5匹いますので猫爪アンティーク仕上げというくらい味が出まくってますが(笑)
 漆喰の壁は調湿・消臭作用に優れ、光の陰影も美しく、貼り替えの必要もありません。
 我が家は猫を飼ってますが匂いもせず、15年経ってもそれなりにきれいな状態を保っています。
 外壁は板張りですが、こちらも年月が経って塗装がはがれたところを塗るだけ。
 手が届くところは自分たちで塗り、足場が必要なところは職人さんにお願いしているので
 メンテナンス費用はサイディングの壁に比べると随分抑えられています。
 平屋で足場を組む必要がないところもコストダウンになっています。


・耐久性の高い素材を選ぶ
 安価なものはやはり耐久性の低さが否めません。
 例えば水廻りの床材。一般的にはクッションフロアと呼ばれる樹脂製の床材です。
 我が家の脱衣所の床はコルクフローリング。耐久性・耐水性もあり、何より足がヒヤっとせず、
 柔らかい踏み心地。こちらも15年経ってもまだまだ汚くなっておらず、しっかりとしています。
 ちなみにトイレの床はタイルを使用しています。おそらく一生使うでしょう。
 貼り替えを前提とした安価な材料と最初は多少高くても日々の満足感と耐久性のある素材。
 どちらを選びますか。

 

・長く使えるデザインのもの、しっかりとした造りのものを選ぶ
 今は驚くような値段の家具も量販店で販売されていますがそれらは長く使うことを前提とはしていません。
 無垢の木を使って丁寧にしっかりと作られた家具は時代を超えて使い続けることができます。
 いい家具は一生もの、ではなく二生もの、三生もの。椅子研究家の織田憲嗣先生の言葉です。
 我が家の栗の木の丸テーブルは木工作家の山本美文さんに作っていただきました。
 とても気に入っていてリビングではほとんどここで過ごしています。
 椅子は作家のヨネモノさん、北欧ヴィンテージ、フランスのアンティークと色々。
 どの家具もメンテナンスしながらずっと使っていけるものばかり。
 もちろん日々、気に入ったもので暮らしている、という満足感があります。
 こちらの写真はキッチンですが、自分で設計してオーダーで製作しました。
 白い扉の色が変わってきたのでこのたび扉を作り直していただきました。
 キッチンを丸ごと交換するのではなく、傷んだり汚れたりした部分だけを変えることができる。
 これはオーダーキッチンの大きなメリットだと感じています。

・流行に流されないインテリアコーディネート
 SNSを見ると同じようなインテリアに溢れています。
 例えばここ数年はグレーのインテリアが流行。
 壁紙はグレー系、キッチンの色もグレー・ブラック系が多く採用されていました。
 長くインテリアコーディネーターをしていると、このインテリアのテイストはこの頃流行っていたもの、
 と分かります。今の流行りのインテリアは素敵に見えるかもしれません。
 しかし20年後はどうでしょうか?
 住まいづくりを考えるときにSNSを参考にされる方が随分増えてきましたが、
 同じような事例を見ているとそれがよく見えたり、同じものを選ぶことで安心するかもしれません。
 しかし本来インテリアは自分らしさが感じられることが何より素敵だと思うのです。
 好みも変わっていきます。飽きずに使える素材や色でベースを整えて、
 好きなインテリアでコーディネートすれば20年、30年経っても心地よく過ごすことができるのではないかと思います。